城西大学水田記念図書館にようこそ! 水田記念図書館長 関 俊暢

城西大学は、2015年に創立50周年を迎え、今は創立100年に向けて歩みを進めています。 城西大学水田記念図書館は、この大学の歩みとともに発展・進化してきました。 これまでも、今も、そしてこれからも、城西大学に関わる皆さまの、教育・研究に真に役立つ存在であり続けます。

図書館長としての私の考えについて、例えば、図書館の空間としての機能については、BookMark(水田記念図書館報)2017年4月号に書かせていただいております。

空間としての大学図書館

図書館に関わる職務に就いていると、近隣の公立図書館での会議に参加することや、それらの施設を視察することなど、公立図書館の現状に触れる機会があります。 IT社会、オンラインゲーム、SNSなどのワードと関連して、そして地域コミュニティーのつながりの脆弱化なども併せて、地域図書館が担ってきた市民に対する情報と学習機会の提供という機能に加えて、人々が集い交流する場としての機能も図書館に求められてきているようです。 その場合必要となるのがゾーニングです。 従来のように静かに資料の調査を行ないたい人と資料を介して他者と交流したい人がストレスなく図書館を利用できるように構造、配置に工夫が求められています。 大学の図書館は、公立図書館と目的や機能が異なりますので、全く事情が同じというわけではありませんが、やはりゾーニングは必要です。 求められる空間としての大学図書館について、思うところを述べてみようと思います。

アカデミアのための空間としての図書館

はじめて大学図書館を訪れた新入生やオープンキャンパスで見学に来た高校生は、大学の図書館と高校の図書室の違いに驚くものと思います。 洋書を含めた専門書中心の多数の図書が並ぶ書架、その間を歩くだけで、大学というところは何をする所か感じることができるはずです。 先人が集積してきた知のその向こう側に行くことが、学問をすることだと理解していただければと思います。 世界遺産であるサンクトガレン修道院図書館やバチカン図書館のように、知の蓄積の重さというものを感じることができる空間としての図書館は、求められるもののように思われます。

リラックスできる空間としての図書館

静かな場所で、ゆっくりとくつろぎながら読書をする。 そのような空間を提供することも図書館の使命です。 水田記念図書館9F閲覧室は、城西大学で最も居心地のよい場所のひとつであると自負しております。 落ち着いた空間で、学生の自修もすすめばと思います。 コーヒーぐらい提供できればとも思うのですが、現状では困難で、今後の課題でしょうか。

アクティブラーニングを行なう空間としての図書館

多数の書籍、情報端末、リファレンスを提供する図書館員と、多様なリソースが利用できる空間として、図書館はアクティブラーニングを行なう場所として最適です。 それを行なうラーニングコモンズは、大学図書館にとって必須の施設であると今日考えられています。 資料を中心に学生たちが学び合うという学修方法は、これからの教育方法の主流になりつつあります。 図書館としては、ゾーニングが特に重要ですが、図書館員のレベルアップも必要であると理解しています。

空間にとらわれない機能としての図書館

今日、学術雑誌が電子化され、図書館に訪れることなく、学内の研究室で、そして教員の皆様はリモートアクセスで自宅にいても、それらの情報にアクセスして、ファイルをダウンロードできるようになっています。 図書館では、それらの情報を皆様に提供するだけでなく、機関リポジトリJURAの運営に携わることで、城西大学の教育・研究活動の成果を広く世界に発信してもいます。 今日求められる図書館のこれらの機能は、空間として無限の広がりを持っているとも言えます。

ここで述べた機能・空間は、大学の図書館にとって等しく重要であると理解しています。 水田記念図書館が、皆様にとってよい空間であり続けるよう勉めていきたいと思います。

BookMark Vol.101(2017年4月号)掲載より

図書館と機関リポジトリ(JURA)の関わりについては、「JURAパンフレット」に掲載しています。 そちらも併せてご覧いただければ幸いです。

2013年4月〜2017年3月の副館長時代に書いたものは、下記にあります。

BookMark 2017年3月号 「楽しい読書のすすめ」

BookMark 2016年3月号 「50周年、その向こう側へ」

BookMark 2015年5月号 「学びの場所としての図書館の役割」

BookMark 2014年4月号 「新入生の皆さんに –知識の網でつかまえよう–」

BookMark 2013年5月号 「図書館で戦争!?」

それぞれ、そのとき出版された本や上映された映画の話題なども加えてあります。 ご覧いただき、ほんの少し時間を遡って、懐かしい気持ちになっていただければと思います。

2017年5月